先日、発酵あんこを作ったお話をしました。
繰り返しますが、お砂糖を悪者にしたいわけではないんです。
美容や健康を考えると、必要以上に摂取したくないなぁと思う程度。
(お砂糖の危険性に警鐘を鳴らす学者や、アンチ砂糖党の方々もいらっしゃいますが、
私はそこまでではなく・・・)
和菓子におけるお砂糖の役割は非常に多いです。
保存のため、保水のため(柔らかく保つ)、照りやつやを出すため、
粘りをだすため、寒天の強度と透明度を増す、生地の膨らみの手助け・・・などなど。
あんこだけではなく、お饅頭の皮、どら焼きの皮、錦玉、求肥・・・
あんこと合わせるありとあらゆるものにお砂糖を使っています。
大量に食べているつもりはないけれど、日々和菓子を試作し、
名店の和菓子を買い、なーんてしているので
やっぱりカロリーや体の糖化は気になっちゃう。
なるべくお砂糖を体に入れなくて済むならそうしたい。
(お砂糖だけじゃなく、米粉やもち粉なども太る要素よねー)
どうしてもお砂糖を使わなくてはいけないことがたくさんあるから、
お砂糖抜きで出来るものはなるべく使わないようにしたいな、
そう思ってのこと。
そこで発酵あんこ。
小豆の澱粉を麹の酵素で甘みに変えるので(糖化)、
お砂糖を添加しなくても甘いのです。
小豆を柔らかく煮てから米麹と混ぜ合わせ、
60℃に保ったまま8〜10時間発酵させます。
時間はかかるけど、寝ている間に発酵してもらっちゃえばいいわけで。
私は水分を多めにして柔らかめに作っています。
出来上がった発酵あんこは火にかけて練り上げます。
常温では発酵が進んでしまい、あんこの味が変わってくるので
火を入れて発酵を止めたいのと、好みの固さにしたいので。
この時ほんの少しお砂糖を加えることもあります。
和菓子にするならば、もうすこーし甘い方が美味しい場合があるのです。
それでも通常のあんこの10%〜20%程度の量のお砂糖しか入れません。
麹の粒々が残っているので、普通の粒あんより白っぽい仕上がりです。
独特の味なので、普通のあんこを想像して口に入れると
最初は「ん?」となります。
でも慣れてくると病みつきになります。
トーストに乗せても美味しい!
あ!お砂糖を加えていないと言っても、糖分はありますよ。
小豆だって高カロリーな食物です。
ダイエット効果に関して言えばお砂糖が入らない分、通常の粒あんと比べて
カロリー・糖質とも低く抑えられるという程度です。
でも小豆の食物繊維の助けもあり、血糖値の急上昇を抑える効果はあるんじゃないかなぁ?
と期待しています。
いや、あくまでも個人の感想ですけれど。
それに米麹に含まれるアミノ酸やビタミンB群を摂取できるのも魅力です。
ですが、くれぐれも食べ過ぎには注意ね。
ただいま発酵あんこの可能性を研究中です。
次は発酵あんこで作った和菓子をご紹介します。